代替医療とは

まだ一般には、代替医療と言う言葉は聴き慣れないかもしれませんが、医療の現場ではすでに色々と取り上げられています。
そもそも、代替医療というのは欧米で西洋医学以外の治療法を、CAM(Complementary Alternative Medicine)と言う言葉を訳したものです。

欧米では、いわゆる西洋医学が主流だった訳ですが、近年になりその問題点が多く指摘されるようになりました。
そのために、東洋医学的なものを中心として、これれまで余り重視されなかった、それぞれの国の伝統的な医療や民間療法、また精神性を重視した医療などが注目されるようになってきた訳です。

例えば、少し前のアメリカでの調査結果ですが、アメリカ国民の三分の一が何らかの代替医療を使っていると言うことでした。
また、教育程度の高い人ほど、この代替医療を使っているそうです。
この辺りにも現代医療の問題点が隠れているように見えます。

代替医療の種類

一口に言って、代替医療とは西洋医学以外の療法と言えますが、実はまだ、その実態が明らかではありません。
従って、東洋医学と言われる、鍼や灸をはじめ指圧・マッサージと言った手技療法、各種民間療法、ホメオパシーやそれぞれの国の伝統療法、カイロプラクティックやオステオパシイー、精神性を求める瞑想や催眠療法、ヨーガやアロマセラピーなどなど、色々と多岐にわたっています。

でも考えてみれば、日本においては、かつては(明治時代以前)は殆ど、この代替医療であった訳です。針灸を始め、按摩・按腹と言った手技療法も大いに利用されていました。
それが明治になってから、国を挙げて西洋医学一辺倒になり、旧来の伝統医学や有効な民間医療がないがしろにされてしまったのです。ですから何も今更、欧米の真似をして代替医療、代替医療と騒ぐこともないのです。
日本本来の治療法を見直せばいいのです。

代替医療を求める理由

●西洋医学では治らない、治せないものが沢山ある。

●現在の医療は患者を単なる消費者のように扱うので、代替医療の治療家のように温かみのある治療を望んでいる。

●アメリカでは健康保険で代替医療の治療費が支払えるようになった。

●世界的に人々が、より自然なものを求めるようになった。

医療の今後について・・

これまでの医療、とりわけ西洋医学では、肉体に現れた症状だけで判断して、治療する方法であり、病気になったものを治療すると言うのが主です。
一方、東洋医学や上記の代替医療では、症状に囚われずに、身体全体を見て治療するものですし、病気にならないようにする為の予防医学的な要素が強いものです。これは人間として一歩進んだものと言えます。

ですが、まだまだ、「人間は病気になるのは仕方がない」と考えている方が大半です。それは、どうして病気になるのかの本当の理由(病気の原因)を知らないからです。
将来、人々がそのことに気付く時が来たら、もう西洋医学も東洋医学も、又、代替医療もいらないことになるでしょう。

しかし 、そこに至るまでには、まだ時間が掛かりますので、代替医療はそこまでの繋ぎとして有用なものとなるでしょう。